心理学における公平理論。
これは、アダムスが唱えたもの。
これは、どういうことでしょうか?
自分がやった仕事に対しての報酬と、他人がやった仕事に対しての報酬とを比べます。
それで、不公平を感じるのです。
その不公平を感じた時に、人間は気持ちに変化が生じます。
つまり、それに対する意欲の変化が生じます。
例えば、恋人がいたとしましょう。
男性なら、彼女の家まで車で送り迎えをしてあげたり、デートのお金を出してあげるという事が多いかもしれませんね。
確かにデートは楽しいです。
しかし、それが続いていて、彼女はどうやら当たり前のようになっている。
しかも、今では感謝の言葉さえ聞く事ができない・・・。
こういう状況下におかれると、あなたは「不公平」を感じるでしょう。
実際にこのような恋愛は続くでしょうか?
これは、片方の労力だけが大きくなって、恋愛は長続きしないと思いませんか?
ただ上記のような状況になった時に、
①もっと彼女のために尽くそう
②自分は彼女のために尽くせているから幸せ
③彼女に対して「僕がこんなに尽くしているんだから、君も尽くしてくれよ」
④もう、こんな恋愛は不公平だからイヤだ
どう考えるでしょうか?
たいていの人は、③か④でしょう。
①や②の場合は、初めのうちは頑張ろうと努力をします。
しかし、それがどんどんストレスになっていくのです。
遠距離恋愛の場合はどうでしょうか?
これ以上の不公平を感じることが多々あります。
遠距離恋愛の場合は、遠くに住んでいるので、二人がデートをするためには、どちらかが労力を必ず伴う事になるでしょう。
交通費や電話代、どちらか一方が労力と費用を消費して行くのです。
例えば、彼の方が毎回彼女のために交通費をかけて会いに行っているとしましょう。
彼は仕事の休みの日を彼女のために利用します。
普段ならユックリ休みたい休日に、わざわざ遠方まで彼女のために会いに行きます。
新幹線で数時間かけて彼女に会いにいくのです。
しかし、彼が彼女のために向かっている新幹線の数時間の間は、彼女のはただ待っているだけ。
寝ていることだってできますよね。
電話をするのも彼が多かったとしましょう。
そうすることで、彼の方は「もっと君も電話をかけて」
とか「君からも会いに来て」と不満が出てきます。
つまり、一般的な恋愛よりも、不公平を感じることが多いのです。
やはり、恋愛というものは、どちらかが不公平を感じてしまうと続きません。
恋愛は、一人でするものではありません。
相手あってこそです。
しかし、そこに不公平が生じてしまうと、どちらかの不満を募らせるだけなのです。
あるアンケートによると、現在の恋愛においての満足度を調べたところ、自分が相手よりちょっと得をしていると答えた人が一番恋愛の満足度が高かったのです。
つまり、先ほどの恋愛の例のように、相手に尽くし過ぎている場合の相手の気持ちは「満足」とも言えてないのです。
つまり、お互いに満足を感じていない状況と言えます。
ですから、遠距離恋愛等において、自分が損をしている、不公平だと感じた場合は、相手に交換条件を提示するのがお勧めです。
仮に、自分ばかりが会いにいっていたら、「3回に1回は、君の方から会いに来て欲しい」とか相手に対しても求めるのです。
実際に、今の自分の労力の方が上だったとしたら、相手はこの条件を拒めないでしょう。
また、同様のアンケートにおいて、「今の恋人と結婚したいか?」と尋ねたところ、やはり「相手よりちょっと得をしている」と答えた人達が最も結婚を望んでいることが分かりました。
ですから、完全に公平にしてはいけないし、かと言って不公平過ぎてもいけないのです。
相手に対して「少し自分が恋愛において得してる」と少しだけ思わせることが重要なのです。
その場合は、自分の方が少し「不公平」と感じるかもしれませんが、少しですからあまり重荷にはならないでしょう。
遠距離恋愛においても、不公平をあまり感じないようにすれば上手くいくかもしれません。
はらいかわてつや