思い出は、どういう形で思い出しますか?
いい思い出なら「あの時は楽しかったな」と優しく振り返ることができます。
しかし、思い出したくもない嫌な思い出って誰にでもありますよね。
「あの時の自分が恥ずかしい」
「どうして、あんな事をしたのか自分が許せない」
そういう思いを抱えることがあります。
ただ、いやな思い出ということだけでなく、後悔の気持ちで毎日のように何年間も引きずって苦しんでいる場合もありますね。
過去の事だから早く忘れた方がいいのに、どうしても忘れられず後悔を抱えてしまっていることがあるでしょう。
そういった後悔をどうやって切り抜けるべきか、考えてみましょう。
それを語る上で重要な言葉があります。
心理学で「自我同一性」と言います。
よく「アイデンティティ」と言われるものです。
ただ、どちらにしてもよく分かりづらい言葉だと感じる方も多いでしょう。
「自分は自分」「個性がある」「自分の事を分かっている」
という解釈の方がいいでしょう。
自分を知るということは、なかなか難しいかもしれませんが、18歳くらいから自分のアイデンティティについて悩み始めるということなのです。
自分とは?という考えを持つのは、今までの学校生活から抜け出して、大学や就職などといった大きな社会に飛び出して感じ始めるのかもしれません。
しかし、いろんな事に直面していくことで、どうして自分がそういう行動を起こしたかというような疑問を抱いたり、後悔をしたりするのです。
その後悔について悩んだり、衝撃を受けたり自分とは何かが分からなくなり、混乱してしまうこともあります。
こうした状態を繰り返し繰り返して、人は成長して大人になっていくのです。
では具体的にあなたが今の自分のアイデンティティに対して、どの程度の混乱を持っているかの質問をしていってみます。
【質問】 ①やらなければならない事を先延ばしにしてしまうことがある ②自信のあることでも、人に見られていると上手くできないことがある ③異性の友達と呼べる人がほとんどいない、作れない ④社会の動きがよく分からないことがある
どうでしょう?
これは、当てはまる数が多いと、成長できていない、大人になりきれていないという判断になるそうです。
①に関しては、成長できている人は「今やるべきこと」を先延ばしにしないという事なのです。将来の事を考えながら行動できる人は、今やる事を後に延ばさないということなのです。
②ですが、周囲を気にし過ぎてしまう人は、この質問に「はい」と答えてしまうでしょう。
自意識過剰であるかどうかの見極めの質問ということになるでしょう。
③に関して、これは異性とも恋愛対象以外でも接することができるかという事です。
社会にでると、異性でも同僚として仕事上の付き合いが増えてきますから、そういった意味で異性を友達として見れる力は必要なんですね。
④ですが、大人としては世の中の社会情勢もしっかりと把握しておきたいところなのでしょう。
しかし、これに全部該当しなかったから「大人」と言えることでもありませんし、完全にアイデンティティがあるとも言い切れないのです。
それに、アイデンティティが確率されたような人間はいないのです。
話は冒頭の部分に戻ります。
どうしても自分が起こした行動について「後悔」をしてしまう人。
こういった状況の時は、過去の自分を後悔しているだけで、未来への一歩を踏み出せていないのです。
それに、過去の自分があったからこそ、今の自分があるのです。
過去の自分も、今の自分も、未来の自分も全て自分です。
でも、その過去の失敗ばかりを考えていませんか?
その後悔もあったけれど、それ以上に幸せなことだってあったはずです。
どうしても後悔するような事ばかり頭に浮かんでくる人は、
そういった楽しかった幸せだった自分も思い起こしてみて下さい。
きっと、その事を思い出すだけで、気持ちが和らぐのが分かるでしょう。
過去の自分があってこそ、今の自分がいる、
そう考えると自分の今までの生き方は間違っていなかった事に気づかされるのではないでしょうか?
はらいかわてつや
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